葛根田川 北ノ又沢 ~ 秋取沢 2

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葛根田川・北ノ又沢 1

6日(土)~本日7日(日)の二日間で、 八幡平・葛根田川遡行~秋取沢下降 をしてきました。

今回は、盛岡山友会さんの皆さんと 計7名の遡行でワイワイ・ガヤガヤ 楽しい遡行となりました。 朝6時、集合場所の滝ノ上温泉にて。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 2

朝日を浴びながら、まずは車道歩き。
今日も暑くなりそう…。 今年は猛暑でアブも大量です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 3

いよいよ入渓です。 葛根田川、今回で9回目、 (いや10回目かな?)の遡行となります。 水量は平水以下でスクラム 徒渉の必要もなさそうです。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 4

猛暑の中、水の冷たさが心地い~い♪

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 5

右岸のスラブ滝が圧巻! よく雑誌に載るスラブ滝です。 吉川栄一著の『沢登り』では、 次のように紹介されています。 『東北の渓の優しさを代表する秀渓。

今日なお、よく残されたブナの大樹林帯の中を、 原初の姿を色濃く残し流れる渓は、 沢歩きという遊びが、自然といかに融合し いかにその一部として受け入れてもらうか を教えてくれるに違いない。』

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 6

沢ではなく「川」だけあって規模も 大きく開放的で明るい渓です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 7

エメラルド・グリーンの透明度の高い 美しい水の色にはウットリです♪ いよいよ見せ場の「お函」と呼ばれる 小ゴルジュ帯に突入です。

今年は異常にイワナが多いなぁ~! 数えきれないほど魚影を見ました。 震災の影響で釣り師の入渓者が減ったか 異常気象によるものなのか?

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 8

ここはエメラルド・ブルーの これまた美しい景観です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 9

去年の夏、このお函で死亡事故がありました。 ご冥福をお祈りいたします。

お函のルートは、基本的に ず~っと左岸側をヘツっていきます。 右岸を行くと途中で行き詰ります

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 10

後方でSさんが写真撮影に励んでいます。 Sさんは仁徳者で皆に慕われています。 頼りになるお方です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 11

お函の中でも、一番の見せ場がココ! これもよく山岳雑誌に載る光景ですね。 何度見ても癒される光景です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 12

この葛根田川、今回で9回目いや10回目かな? その内、単独遡行は三回。 これだけ頻繁に入渓した沢は、珍しいです。 それだけ魅力ある渓だと思います。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 13

このたおやかな流れ、たまら~ん♪ 沢登りというより「渓歩き」という 言葉がピッタリかもしれない。

とはいうものの、一旦雨が降ると 一気に増水し、徒渉もままならない。 激流に変わってしまうので注意が必要。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 14

お函を過ぎると、やがて 大石沢出合(740m)に到着します。 大きな支流で、ここで水量は半減します。 右の葛根田川本流へ進みます。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 15

葛根田川でまたげる貴重な場所、「ひとまたぎ」。 でも、股裂き状態になるのでジャンプします。 Nさん、ジャン~プ!着地成功♪

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 16

今回はモンベルのアンダーウェア(ジオライン) を思い切って新調したんですよ。

これまで着ていたアンダーウェアは、 あまりにもボロボロで穴空き放題だったので、 「これじゃ~ちょっと恥ずかしいなぁ~!」 と思った次第です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 17

まるで宝石のように光り輝く渓。 夢の世界を歩いているようです。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 18

葛根田大滝(2段15M)です。 ここは左岸より高巻きます。 顕著な踏み跡があり、人気のほどが伺えます。 関東方面からの遡行者も多いです。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 19

あまにも暑いので水泳大会です♪ 水の冷たさが、心地い~い! それが沢登りの魅力の一つですね♪

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 20

標高840mで滝ノ又沢と北ノ又沢に分かれます。 私達は、北ノ又沢(右)へ進みます。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 21

その840m二俣から北ノ又沢を遡行すること 約15分ほどで860mの二俣に出合います。

出合にはこのような(左の写真)滝(8M)が かかっていて右岸(左壁)から登れます。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 22

ここで事件勃発! Tさんの渓流シューズが… ご覧のとおりフェルトが2/3以上も 剥がれてしまう…。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 23

テーピングで応急処置です。 なんか痛々しいです…。 別に足を怪我したわけではありませんが…。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 24

この10mほどの滝は、右岸より高巻きます。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 25

次のこの10mほどの滝は、左岸の スラブより登ります。今回の遡行で唯一 ロープを出したところです。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 26

上の写真の滝を登っている所です。 難しいわけではないが、数歩がいやらしい。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 27

1,050mの二俣を右へ進み このノッペリしたスラブ滝を、 右岸より登ると…

この滝の直ぐ上が1,070mの二俣で 左側に目印のピンクテープがあります。 そこを左入り、さらに次の二俣を左に進むと…

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 28

ヤブ漕ぎほとんどなしで1,168m峰の 直ぐ右下のコルへ出ます。

でも1,050mの二俣を左に進むと 直接八瀬森山荘に出られると思います。 ヤブ漕ぎの有無は定かではありませんが…。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 29

八瀬森山荘手前の湿原です。 お花がたくさん咲いていました。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 30

は~い、八瀬森山荘に到着で~す♪ 6時10分に滝ノ上温泉を出発して 小屋に到着したのが2時前。

今回はゆっくりスローペースで 遡行しましたが、約8時間の行程です。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 31

ビールにワインに日本酒、そして焼酎♪ よりどりみどりでヨダレが出そうです。

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 32

まずはビールで乾杯で~す♪

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 33

八瀬森山荘は、布団あり 毛布ありで快適そのものです。 トレイも小屋の中にあります。

何日でも泊まりたくなる素敵な小屋です。 楽しい宴が続きます♪

2011年8月6日撮影

葛根田川・北ノ又沢 34

翌朝、「朝からカレーですか…」と一瞬 目が点になりましたが、これが旨ったぁ~♪ フリーズドライのチキンカレーです。

ICI石井スポーツさんで売ってるそうです。 一袋300円もするそうですが、お味はGOOD♪ 食欲がない時でも美味しく食べられますよ!

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 35

翌7日、八瀬森山荘を後にして出発です!

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 36

小屋から歩くこと約1時間で 1,283m地点に到着です。 去年、秋取沢(明通沢)を下降しようして なぜか?降りられなかった…。

その原因が…この道標にありました。 2万5千図に記載されている1,283mの位置と この道標の位置が大きく異なっていたのです。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 37

上の写真の道標は、地図上の位置より かなり手前にありました(GPSで確認)。 よって、道標より湿原帯を5~6分縦走し 地図上の1,283m地点をGPSで確認し そのちょい先から(ピンクテープあり)数歩 ヤブに突入したらこの湿原が広がっていました。

登山道からは全く見えない秘密の湿原です。 そこより多少のヤブ漕ぎ(約5分)で 秋取沢(明通沢)の源頭部へ降り立つ ことが出来ました。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 38

秋取沢(明通沢)の支流をせっせと 下り最初の懸垂下降が、コレ! 確か1,060m二俣のちょい手前の滝 だったと思いますが…。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 39

この滝は、フリーでも降りられそうでしたが、 安全を期して懸垂をすることにしました。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 40

この滝はフリーでの下降は無理で プチ懸垂で降ります。 懸垂した全ての滝、「ここで支点を取って ください!」と言わんばかりの立派な木が あり助かりました。

よって、シュリンゲを残置 することなく、下降できました。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 41

この小滝は、フリーでも降りられそうでしたが、 ここでも「安全第一!」ということで 懸垂下降をしました。

使っているロープは、ダイニーマです。 6.5mmでも8mmと同等の強度を持ち、 しかも吸水しないので濡れても重くなりません。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 42

そのダイニーマのロープ ここより仲間数名で共同購入し メーター分けをしました。 これもやはりファイントラック社です。

メインロープとしては使えませんが、 補助用や懸垂、泳ぎの時は重宝します。 このロープ、水に浮くんですよ。 綺麗なナメ床、心が癒されます♪

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 43

下の写真の滝(15M)を懸垂下降。 落ち口左岸の斜面を8mほど トラーバスすると(踏み跡あり) セルフ用の残置シュリンゲがありました。

そこから40mロープ、ギリギリ一杯で 滝下へ降りられました。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 44

下よりその滝を望む。 15m以上あるように見えますが…。 この滝は、秋取沢(2万5千図では明通沢)本流 との合流地点、930m出合の手前にあります。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 45

ここでも安全を期してプチ懸垂でおります。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 46

ここで秋取沢本流と合流します。 930mの二俣です。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 47

2万5千図では、ゴルジュ記号になっていますが 広くて明るく特に難所もありません。

この深い淵は、泳ぎを嫌い微妙なヘツリ で突破しました。結構深いです。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 48

葛根田川同様、水が美し~い♪

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 49

Vサイン、ご機嫌なSさんです。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 50

エメラルド・グリーンの水が美し~い♪ 秋取沢は、あまり魚影が見られませんでした。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 51

白い岩床にグリーンの水が綺麗♪ この秋取沢本流、

2011年8月7日撮影

堀葛根田川・北ノ又沢 52

標高810mにかかる橋です。 ここで遡行を終了し、あとは 廃道状態の林道を下るだけです。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 53

これがその林道です。 ヤブ漕ぎを覚悟していたのですが、 思ったより荒れていませんでした。

2011年8月7日撮影

葛根田川・北ノ又沢 54

核心はこの車道歩きだったと思います。 なぜなら、アブの猛攻撃を喰らいました。 立ち止まったら最後、ボコボコにされます。

こんなにアブが多いのは、今回が初めてです。 何はともあれ、盛岡山友会の皆さん、 お疲れ様でした。そしてありがとうございました♪

2011年8月7日撮影

GPSの軌跡

<2011年8月6日(土)>
行動時間 7時間50分(休憩時間含む)

滝ノ上温泉集合(6時)~滝ノ上温泉出発(6時10分)~入渓地点(6時50分)~大石沢出合(8時30分)~ 中ノ又沢出合(9時7分)~滝ノ又沢出合(10時50分)~860m北ノ又沢出合(11時)~930m二俣(11時45分) 1168m峰右下のコル・登山道(13時30分)~八瀬森山荘(14時)

<2011年8月7日(日)>
行動時間 6時間40分(休憩時間含む)

八瀬森山荘(6時40分)~1,283mの道標(8時)~2万5千図の1,283m下降点(8時9分)~秋取沢下降~ 1,060m二俣(8時52分)~秋取沢本流930m(10時40分)~810mの橋(12時)~滝ノ上温泉(13時20分)
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